2021/09/16 20:34
ボタンの押し込み深さを浅くする部品です。 それにより、押し込んで入力が有効になった状態から、ボタンを離して入力がなくなる状態までの速さの改善を図っています。 ボタンは押下によってON/OFFを切り替えていますが、押し込める深さの限界はONの判定になる深さよりも深い位置にあります。 そのため、「ボタンを離した瞬間」と「OFFになった瞬間」は同じではなく、ボタンを離した一定時間後にOFFの判定がなされることになります。 このボタンを離した感覚と実際にOFFになるまでの時間とのギャップを実用上問題のない範囲で埋めようとしているのが、e-ちくわです。 特定の状況下において最速で次の動作をしたい時に役に立つかもしれません。 後の項目で実証値を掲載しておりますので採用の判断基準にしてみてください。 以下利用シーンの想定です。 ボタン1押下によるアクション1の完了条件はボタン1をOFFにすることである。 なおかつアクション1が完了しないと次に入力した動作に移行しない。 この場合について、ボタン1が押し込まれた深さからOFFになる深さに戻るまでには一定程度時間がかかるため、最速でボタン1→ボタン2とアクションを繋げるためにどれだけボタン1→ボタン2を速く押したとしてもボタン1がOFFに戻るまでの時間一定なので短縮することはできない(*)。 例えば、SOCDクリーナを適用しているレバーレスコントローラで前移動時に咄嗟にガードしようと思っても前入れ入力がOFFになるまではニュートラルの時間が続くので、反応より微妙に遅れてガードが入るといったことが起きるかもしれません。 e-ちくわはそのニュートラルの時間(=ボタンから手を離した後も前入れ入力が有効になっている時間)を減らすことに寄与できるよう設計しました。 * ボタン1を押しっぱなしではなく、1回叩くだけでいい場合はこの限りではありません。 ボタンの作動点ギリギリを狙ってボタン表面を掻いたり滑らせるような打鍵法でOFFまでの時間を劇的に改善できます。 実際に各ボタンがどのくらいの時間でOFFに戻るのかを調べてみました。 Arduino等を用いてON→OFFまでの時間を計測するツールを製作し、極力均等な力でボタンを叩きました。 30mmと24mmのボタン(OBSF-30、OBSF-24)を用意し、eちくわ有りと無しで計測しています。 試行回数はそれぞれ27回としました。 結果は下記の通りです。(単位:μs) ちくわ付きのボタンが有利であるという結果となりました。 この時間差がどのくらいのものかと考える場合にはフレーム換算してみると分かりやすいかもしれません。 60fpsのゲームの場合、1フレームを単純に時間換算すると16667μsです。 これを基に各ボタン各サイズごとに比べると、平均値では1fほどの差になります。 また、ちくわなしの最大値とちくわありの最小値を比べると30mmでも24mmでも3f以上の差となります。 ※ 30mmと24mmのちくわありで差が生じているのは使用しているちくわのパーツ高(=押し込み深さの限界値)が30mmと24mmとで異なるからです。 24mm用:6.8mm ±0.15mm 30mm用:6.6mm ±0.15mm 押し込み量が減る分軽いような感じやeちくわを打つ硬質感がありますが、それ以外は使い慣れた三和ボタンと変わりないので従来のボタンからの移行もスムーズに行えるかと思います。 レバーレス天板のご購入と一緒に試されてはいかがでしょうか。・なにこれ?
・どんな時に使う?
・実際にどのくらいの時間でOFFに戻るのか
・押下感