2021/09/06 21:31

IKD Factoryのぺろさんです。


今回はレバーとボタン、どちらの方が素早く次のアクションへ移行できるかということについて検証を交えて話をしていきます。

特に、後入れが優先される仕組など基板やゲームソフト独自の仕様による優劣を除いた、ボタンとレバーの機械的特性のみを比較しています。


・素早く叩けば素早く入力される?

素早くゲーム内の操作をするときは素早くレバーを倒したり、ボタンを叩くと思います。

スイッチをOFFからONにするときは(それぞれのスイッチで押下圧が設定されているとはいえ)プレイヤーである自分自身のパワーでもってレバーの傾倒、ボタンの押下をすれば程度の差はあったとしてもほぼほぼ最速を達成できます。


レバー回転などの連続した動作や、先行入力が十分効く操作に関してはこれでも大丈夫だと思います。


・スイッチの優劣はスイッチが押されていない状態に戻るまでの速さ!

しかし、前歩きから咄嗟にガード、など直前の入力に対応するボタンがONからOFFにまで戻る時間はどうでしょうか。

OFFに戻るまでの時間が早くなればなるほど次に入力したいアクションが入力しやすくなります。

これに関しては完全にスイッチ内のバネの強さと、ボタントップやレバーシャフトその他スイッチを押下するために用いるパーツの重量に依存してしまいます。


押下にかかる時間をプレイヤーの暴力的なフィジカルでスイッチの種類を問わず一定にできたと仮定すると、スイッチの優劣はスイッチが押されていない状態に戻るまでの速さで決まると考えられます。


・実際にONからOFFになるまでの時間を測ってみた

比較対象はレバーボタンで最も使われている三和電子製のもの、レバー:JLF-TP-8Y、30mmボタン:OBSF-30、24mmボタン:OBSF-24です。


極力操作時の環境を再現したコントロール筐体に比較対象となるレバーとボタンを取り付け、極力操作時と同じ押し方倒し方で一定の入力を繰り返してArduino経由でONからOFFになるまでの時間をPCへ送信、記録しました。

数字の単位はフレームです。(時間換算した1フレーム(16667μs)で調査結果を割りました)




結果はボタン側の勝利!

レバーは仕組が複雑で大型な分戻り速度は遅くなってしまうのかもしれません。

本当は24mmボタンが(過去、少し測ったときも30mmと比べて微有利な結果だったので)最速なのではないかと思っていましたが、そこまでの差はありませんでした。


レバーの最大値とボタンの最小値を比べると、レバーとボタンでは最大で3フレームの差が生まれます。


とはいえこれはあくまでもボタンのOFFへの戻り時間を単純に時間換算した1フレームで割っただけの時間であり、小数点以下の処理や、コントローラやゲーム機が取得している入力の仕組等を考慮しておらず、この差がゲーム内で直接に反映されることを示す証拠とは断言できかねます。


・結論:競技性を求めて最速を目指すならレバーレスコントローラ1択

この差を大きいと見るか小さいと見るかはそれぞれの判断になるかと思いますが、より素早い入力の成立を目指すならレバーレスコントローラをオススメします!


あ、こんなところに手持ちのアケコンを好きなボタン配置でレバーレス化できる天板を製作しているショップが……っ!


2021年から私もレバーレスに移行しました。

レバーレス、入力感も気持ちいいのでぜひおためしください!